「税制改正の時期」
「税法は生きた法律」
昔、税理士試験の勉強をしているときに、講師の先生がこんなことを話していました。
当時はその意味が分からず、試験のために条文を暗記し、その趣旨まで考えることはありませんでした。
実際に仕事をしていく中で、法律の根拠や創設の背景を考えなければならないことがあります。
税法は毎年制度改正が行われ、経済環境に沿って内容が変化し続ける法律だからだと思っています。
昨年12月に「平成31年度税制改正大綱」が公表されました。
あくまで方針なので法律案として確定したわけではありませんが、その中には財政健全化のため
平成31年の消費増税を確実に実施する旨が謳われ、これに伴い住宅や自動車に対する減額制度の拡充など、
需要変動に対応すべき内容が盛り込まれています。
税法には、すべての条文に背景や理屈があり、法律相互間での整合性がとられています。
そして経済の流れに合わせて内容が変化していくものです。
毎年この時期になり制度改正の通知を見ていると、当時の先生の言葉はこういう意味で言っていたのだな、と思い出します。
改正は対応に手が掛かり面倒だと思うこともあると思いますが、そんな変化があることもこの法律の面白さであると感じます。
プロフィール
鹿住 拓郎KAZUMI Takuro
- 税理士