ODR
法務省では今、オンラインでの裁判外紛争解決手続(ODR)を推進している。私ども土地家屋調査士業務での紛争と言えば土地の境界に関することになるわけだが、我々もODRの知識を深めるため、研修や会議などにも参加している。
そもそもADR自体一般の方々からの認知度はまだまだ低く、それを上げるためユーチューブ等でADR模擬発信を行っているくらいであり、土地家屋調査士におけるADR利用数も少ない現状である。しかし、ODRでの可能性は大きく、遠隔地で行える、時間に拘束されない、短期間で終結する、相手方と直接対面しなくても良いなど、いつでもどこでも支援を受けることができ、今後期待されることはたくさんあると思う。
日本のADRは外国から見て10年以上遅れていると言われている。ODRでは本人確認をどうするのか、画面に映らないところに他人がいたらどうするのかなど課題もたくさんあるが、事案ごとにADRとODRの良いところを選択し、今後日本のADR・ODRが一般社会で活躍できるよう、そして少しでも早期に紛争が解決し、平和な街が持続できることを期待する。
プロフィール
髙橋 有喜TAKASHI Yuki
- 高橋調査設計株式会社
- 土地家屋調査士