１　最近、首都圏の悪質業者、特に「コンサルタント会社」に関する法律相談を多く受けます。「コンサルタント会社」は響きがいいですが、コンサルタントを名乗る必要資格がなく、監督官庁の規制も甘いため、詐欺同然の悪質な取引を持ちかけられることがあります。

２　例えば、「補助金申請援助をすると言いながら、内容の薄い一般的情報を定期的に配信するのみで、具体的支援を行わない」「新規事業立ち上げを支援すると言いながら、雑に申請手続を行い、申請が失敗してもフォローをしない」「期間限定で無償の求人広告を出させた上で、不意打ち的に有償契約に切替え、手数料を請求する」というものです。

３　相手業者が契約書を整え、法的に防衛していることも特徴です。経営者の皆様は、一般消費者ではなく事業者であるため、消費者契約法等での保護を受けることができません。いわばプロ同士の契約とされるため、一度契約をしてしまうと、悪質な契約から逃れることが困難です。

４　コロナ禍、少子化、物価高等が原因で経営に苦しむ企業が、すがる思いで悪質な業者に依頼し、さらに傷が深くなる展開が多いです。遠方業者との新規契約の際には、弁護士等に相談し、慎重に進められることを提案致します

５　なお、悲しい話ですが、都市部において悪質業者に乗っ取られてしまった弁護士も存在します。そのような弁護士に相談すると、さらに被害が拡大します。安易にインターネット広告を信用せず、慎重に相談先の弁護士を選んで頂ければと思います。

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プロフィール

砂山　雅人SUNAYAMA　Masato

• 弁護士