不正防止
会社経営が長くなりその規模も大きくなるにつれて、組織内部での不正行為も発生する可能性が高くなります。不正防止には、適切な権限管理や、職務の分散、チェック機能等の仕組みを構築することが基本ですがとても大変そうなイメージではないでしょうか。
ここで例えば、飲食店が券売機を導入したケースの場合を考えます。券売機の導入により一日の売上と実際の現金を照合し他の人(や店長等)がそれをチェックの上、銀行等に預け入れれば、売上金着服等の不正リスクは完全ではないものの相当程度軽減されます。
つまり、大掛かりな仕組みを構築しなくても、自社の不正リスクを把握し状況に応じた設備投資により不正防止の仕組みを構築することができます。最近では、ロボットによる店内案内、タッチパネルによる注文、キャッシュレス決済の導入等も単に人件費削減だけでなく、組織内部の不正防止の観点からも有用であると思われます。
不正防止の仕組みを構築することは確かにコストがかかりますが、ちょっとした設備投資によって不正防止に有用なケースもあります。コロナ禍の状況で求められる設備投資にプラスアルファとして不正防止の観点も考えてみてはいかがだろうか。
プロフィール
清水 勝康SHIMIZU Masayasu
- 公認会計士
- 税理士