固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、当該固定資産の維持管理のため、または、き損した固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分は修繕費となります。一方、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、当該固定資産の価値を高め、またはその耐久性を増すことと認められる部分に対応する金額は資本的支出となります。
今回のＬＥＤ電球への取り替えは節電効果や使用期間の長期間化が期待されるため、固定資産の価値を高め、耐久性を増すと認められ、資本的支出に該当するのではないかと考えられますが、ＬＥＤ電球は照明設備がその効果を発揮するための一つの部品であり、かつそれによって建物付属設備としての価値が向上したわけではないため、修繕費として処理することができます。
ただし、ＬＥＤ電球への取り替えに伴って、既存照明設備の改良工事を行う場合は、ＬＥＤ電球と照明設備が一体となって新たな機能が発揮されることになるため、電球代と工事代金の合計額が資本的支出として資産計上されます。
電球のみの取り替えか、照明設備の改良も伴うのかによって取り扱いが違ってきますので注意が必要です。