取引先との約束の時間に間に合わないからスピード違反してでも間に合わせるとか、荷物の積み卸しの必要性から駐車違反をした等は法令違反をしても良いという根拠にはなりません。会社の営業活動というのは、大原則として公序良俗に反しない範囲で行われることが前提となっています。道路交通法は車を運転するご本人が遵守するものでありますから、業務中であっても、その違反は、運転者の過失によると考えられますので運転者自身が負担すべきと考えられます。
　しかしながら、会社の命令で、スピード違反してでも納期は守れなど、使用者の命令により強いられて発生した違反であれば、納付すべき反則金の一部を会社に負担してもらうことも出来ると考えられます。
　車が便利なのは「安全に使用する」ことを前提としています。色々な事情があるとは存じますが、事前の準備や無理な納期は設定しないなど、事故や違反をしない心構えで労使ともに業務に従事したいものです。